自分でもオリジナルの折り紙作品を作ってみたい
という方から折り紙創作に関する質問をたまにいただきます。
先日もD Mで「折り紙の創作をするにはどうしたらいいですか?」
というご質問があったので、私の経験から次のようにお答えしました。
「まず、伝承作品から現代作家の作品まで様々な既存作品を作るとなんとなく折りのパターンがわかってくると思いますので
そこから作りたい形になるようにアレンジすると良いのではないでしょうか。
私の作るものは初心者向けの簡単なものが多いので折りながら考えていますが
複雑系の作品の場合は展開図から設計することもあるそうです。」
折り紙に限らず楽器でも料理でもなんでもそうだと思うのですが、ごく一部の天才的な才能を持った人でなければ、まずはたくさんやってみて基礎力を身につける、それから自分なりにアレンジするというのが王道かなと思います。
実際私も最初は子どもたちの集まりで教えるためにYouTubeや本を見ながら色んな作品を作っていました。
特にオリジナルが作りたいからというわけではなく、ただ楽しい、面白いので次から次へと色んな作品に触れ、一枚の紙からさまざまな形に発展する作家さんの創意工夫に感心していました。
そのうちに自分好みの形が作れないかあれこれやっているうちに自分で考えて作る面白さにもハマっていったというわけです。
「こうすれば簡単に作りたい形の折り紙作品が作れちゃいます!」
という魔法のような方法があればいいんですけどそのような方法…あいにく私は知らないので紙を何枚もぐちゃぐちゃにしながらひたすら試作を繰り返しています。
具体的なヒントとしては
「基本形や伝承作品から発展させる」
という方法があるかと思います。
これらはすべて「鶴の基本形」から発展させて折ったもの。
折り紙には折り鶴を折る時の途中までの形「鶴の基本形」のようないくつかの基本形があります。
そこからさまざまな形にアレンジする方法は取り入れやすいですし、私もよく行っています。
鶴の基本形の他にも魚の基本形、風船基本形など色々な基本形があります。カミキィの本の冒頭でもご紹介していますので参考になさってください。
創作方法に関連して
「作品をどうやって考えていますか?」というのもよくきかれる質問です。
私の場合は2パターンあります。
1、「バラ」を作りたいというように具体的なモチーフの形になるように試作していくパターン
2、あれこれ折っているうちに何かの形に似ているものが見えてきてそれを完成させるパターン
実際のところ、バラを作ろうと思っていたのにあれこれいじっているうちに犬ができた、というように1と2のパターンが混在しているような感じです。
割とすぐに作品ができる場合、なかなか作りたい形にならず時間がかかる場合、どうしてもできずに保留にして寝かせておき、翌日改めて作ってみたらできたという場合、保存しておいた試作に改良を加える場合もあります。
あれこれ考えながら作って思い通りの形ができたとき、思いがけず意外なものができたときの嬉しさは格別です!